本格的に暑さが厳しくなる夏。
釣りをなされない方には意外かもしれませんが、
アユ釣りが佳境を迎える中、渓流釣りは厳しくなります。
アマゴ、ヤマメ、イワナの渓流魚は冷たい水を好み、
川の水温が上がってくると、積極的にエサを追わなくなるのです。
そんなことから、
今のこの季節から初秋にかけて、
渓流釣りの舞台は比較的に標高の高い河川に移ります。
今回訪れた石徹白川は九頭竜川の上流部。
標高は700mほどで遥か遠くに白山連邦を望み。
遠くて毎年は1~2回の訪問なのですが、
来る都度に素敵な渓相と山景色が楽しめ、ナゼなのか神秘性も感じさせます。
<夏バテ?ミスばかり>
夕立や深夜立?が多かった週の前半、
尾張北部は週中ごろから雨も無く暑い日が続きました。
郡上も同じような空模様であったご様子。
車中泊は道の駅 あゆパーク も、
夜になってもあまり気温が下がらずで。
その道中も、いつも以上に?ボ~っとして。
最初のミスは・・・
朝食に「どん兵衛」をと思い、水筒にお湯を用意したのですが、
その水筒の蓋はねじ込みが甘く、リュックサックと座席は水浸しに。
も~う、心がヘコみます。
そんなこんなで、寝つきの悪い・寝苦しい車中泊でした。
それでも翌早朝は、遥々と分水嶺を越えて石徹白川に。
未だに朝日が差し込んでいない川は、見ているだけで涼し気です。
お決まりのポイントは、キャンプ場の西側を対岸から。
お空は雲一つないピ~カン。
遠くの山々が綺麗ですが、標高が高いとは言え、今日もきっと暑くなります。
<本日、2つ目のミス>
ここまでの道中、
林道を歩き沢伝いに深い藪を漕ぎ、
体中は蜘蛛の巣だらけ、おまけに藪の朝露で衣服はびっしょりです。
まだ日の差し込まない、涼しい河原に降り立って、釣りの準備を始めます。
濡れた足元から伝わる、冷たい川の水温。
寝苦しい昨夜でしたが、これで、心も体もピリっと引き締まります。
さあ、竿を延ばそうか、
とカバーから竿を取り出すと・・・
あれ?
軽量本流竿は「渓峰本流」のハズが、
ナゼか重火器・剛竿は「SG パワースペックZR H+」、
それがカバーの中から顔を出します。
・・・しくりました。
2本とも同じ色柄は種類のカバー袋に納められ、
ハスラーの天井裏は竿受けから取り出す際、
竿栓まで確認したのですが。
後で気が付くはこの2本、竿栓の径は違えど、色柄は同じで・・・
さあ、ど~する?
蜘蛛の巣と朝露にまみれ、またハスラーまで戻るか?
・・・横を涼し気に流れるは清流 石徹白川。
きっと、川のお魚は小生を待っています。
心はウズウズ、ガマンできまへん!
幸いにも、重火器用?の0.7号トオシ仕掛け、それはリュックの中に。
「て~い!大は小を兼ねる!
もう、今日はこのままイッテまえ!」
・・・名古屋者のお決まりは「エエころ加減」さ、
本日も、それがばっちり、前面に出ています・・・
<土用隠れ?見えているのに>
剛竿は重たいですが9.5mの長尺、その利点を生かして遠投、
対岸は石垣の直前、早い流れに仕掛けを打ち込みます。
振り込んでは流し、そして引き上げ。
上流へ少し移動して、また振り込んで・・・
この繰り返しですが、意外にも本日、アタリが全くありません。
100mほど釣り上がり、手を休めて一服します。
何なんだろう?・・・この手応えの無さは?
未だ日陰は川面の涼しい風、ゆらゆらと煙が流れていきます。
そんな川面を凝視すると、川底でキラりっと光る銀影が幾つか。
・・・お魚、居るには、居るンです。
でも釣れない・・・一体全体、何がマズいのだろうか?
針先から錘までの位置、
錘から目印までの距離、
錘をB2からBへ変更、
針は吉村8号を7号へ、
いろいろと変化を付けてみるのですが。
0.7号トオシがマズいか?
でも、こればかりは剛竿が故、変更が効かなくて。
そんな試行錯誤の中、ようやく掛かりました。
8寸程度はイワナさん。
お出ましの位置は、先ほどからの繰り返し、早めの流れの底から。
・・・ただ、3回ほど、同じスジを流した後に。
こりゃ、きっと、「食い気」が無いンだ・・・
本日、厳しい展開が予想されます。
<陽が登ってきました>
涼しかった日陰の河原、そこにも徐々に日が差し込んできます。
岩だらけの流れ、慎重に遡って、次のポイントへ。
背中に当たる夏の太陽、容赦がありません。
川の冷たい水に足元だけでも漬かりながら、釣りを・歩みを、進めます。
それでも、フツ~の流れからは、やっぱり残念、音沙汰がなく。
そんな中、石垣の直下はエグれた深い流れ、それが目に留まります。
その手前は人工川底でしょうか?コンクリ・ブロックの川底が。
それと石垣との間、幅にしたら1m程度?気になります。
・・・軽量本流竿なら、斯様なピンポイントも容易なのですが、
夏バテ?粗忽者の彼、本日の装備は重火器・9.5mの剛竿です。
とは言え、この流れ、ニオイます。
もう、ここは、剛竿でスナイパー!
竿は9mにズームを縮め、糸も1mだけ短くして。
して、その結末は・・・
細くて深い流れ、その落込み直下から、7寸のアマゴさんが。
・・・サイズは7寸でしたが、
このアマゴさん、とても良く引き走りました。
流れの勢いも乗じて、最初は尺モノ?かと勘違いするくらい。
「まだ居るな、この流れ。」
次いで再度で剛竿スナイパー!
してして、その結末は・・・
またしても7寸くらい、今度はヤマメさんです。
どうも本日は深くて早い流れ、少しでも水温の低いポイントに、
皆さまは屯(たむろ)為されているような。
<本日は3つ目のミス>
小生には珍しくも、イワナ、アマゴ、ヤマメの五目釣り。
・・・後に、アブラハヤも加わって4種!?
このポイントで数を稼ぎました。
次なるポイントを目指し、川をさかのぼります。
大岩・小岩が流れの間、点在する登り区間です。
・・・この岩に身を委ねてイイものか、
一歩ずつ判断を下しての進出、慎重に・慎重に。
片手には仕舞った剛竿を、もう片方の手にはお魚の入った友舟が。
しかし小生、岩と岩との渡り歩き、えらく身軽だな・・・
・・・そのハズです、
気が付けば小生、リュックサックを背負っていません!
先ほどで好釣果を得た石垣際のポイント、
釣果が良すぎて?河原にリュックを置き忘れ・・・
困ったモンです、ハイ。
その間は200mほど、折角にも慎重に渡った岩瀬を後戻りして。
依る年波?夏バテ?はたまた、寝不足?
いずれ、これは良くない兆候、本日は早めに切り上げます。。。
色彩は碧と緑が支配的であった石徹白川。
その今年の訪問は夏の厳しい渓流釣りでしたが、
どの季節に訪れても、その時々の魅力を感じさせてくれます。
川から上がり、着替えを済ませ、林道を安全運転にて。
白山神社の境内で、今日の昼食はランチ・パックを頂きます。
神社の境内も、石徹白の村内も、
ここでも碧が主役、アジサイがとても綺麗でした。
<データ>
●7月30日 石徹白川
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :9.5m SG パワースペックZR H+
仕掛 :針 吉村8.5号
0.7号 9m トオシ
錘 B~2B号
釣果 :イワナ 8寸 1匹
竿 :9.5m SG パワースペックZR H+
仕掛 :針 吉村8.5号
0.7号 9m トオシ
錘 B~2B号
釣果 :イワナ 8寸 1匹
ヤマメ 7寸 1匹
アマゴ 7寸 1匹
小ヤマメ、小アマゴ 数匹
アブラハヤ 数匹
※毎度、寸表記はリリ~ス
気温 :18~20℃
天候 :晴れ
表層水温 :19℃
月齢 :1.4