久しぶりは金曜日にお休みを頂いて、車中2泊での釣行でした。
シーズンに幾度か、今まで竿を出したことの無い、
新しい釣り場の新規開拓に挑む小生です。
郡上や南飛騨で培った釣技、
それが未知の渓流で、どれくらい通用するものなのか?
慣れ親しんだ渓流での目利き・お作法、
この流れのあの際から、これくらいのお魚が出た。
さすれば、場は違えど、
似たような流れから機転応用を利かせ、
似たような、いえ、それ以上の釣果を引き出す!
・・・当の本人はカッコよく、
「武者修行」のつもり、なのですが、
毎度の如く、道場破りは蓋を開ければ返り討ち!?
今回の長ったらしいお題も、そんな経緯が見え隠れ、していますね。
<初日は木曽 奈良井川>
木曽路は鳥居峠のこちら側、
毎度は「ポツンとおトイレ」で目を覚ます朝なのでした。
中山道は鳥居峠をハイキングで超える方々に用意された、
きれいでシャワー・トイレが嬉しい車中泊サイト、
ほんの一晩とは言え、お世話になりました。
標高は1,000mくらいある場所なのですが、
蒸し暑い昨晩は車内温度は26℃で湿度47%と寝苦しく、
運転席側の窓に網戸を設置して、窓を半分ほど開けての睡眠でした。
身支度を整えて、早朝の新鳥居トンネルを日本海側に抜けます。
抜ければそこは中山道の奈良井宿。
初めて目にする奈良井川ですが、察するに本日は増水気味です。
今少し木曽路を北上は川を下り、地図から贄川と平沢の中間あたり、
民家集落の無い、渓流の雰囲気があるであろう、
そんなポイントに入り込みます。
・・・経験よる地図の読み込みから、
もう、武者修行は道場破り、スイッチはONなのです。
地図上では全体的に大きな蛇行の少ない奈良井川、
車窓からの眺めも瀬が中心の様子でした。
このポイントも、そのご多分に漏れず。
それでも、流れのカーブが深場・浅場を形成しています。
「奥美濃流 細糸0.3号派、ここに見参!」
まあ、早速にも、竿を出してみることに・・・
湾曲する流れは、早流れと弛み、その境界線下から、
「小手 一本!」と言った所、7寸のヤマメさんでした。
・・・ビミョ~な背掛かり、でしたが。
幸先よく思えたこのポイントも、
ナゼでしょうか、アタリはあれど、残念、針に乗らずで。
小一時間を粘りましたが、まだ一か所目です、次のポイントへ。
<奈良井川、やはり基本は瀬の流れ>
地図を見て次に入ったのは日出塩の手前、
連続する蛇行した流れ、その一つのポイントに。
頭上を木々に覆われた、当方が不得手とするポイントです。
それでも、「雰囲気&こりゃ、居るよ」感はバッチリ!
長竿の振れる場所は限られていますが、
対岸の岩壁直下の流れに仕掛けを流し、釣り歩きします。
・・・この~、
不得手とする分野での勝敗、
これが「真の実力」を如実に表すのでしょうね、
お魚を釣ることなく、木々・枝葉を釣るばかりでして・・・
結構な時間を費やしたのですが、
この「如何にも」って場所で、結果は無し。
イケません、面を一本、取られました。。。
<救世主はスクーターのおばちゃん>
次なるポイントは洗馬の近辺へ。
桔梗が丘をゆったり流れる奈良井川、
大きく湾曲した流れですが、基本は瀬が中心のご様子です。
それにしても、ここまで下ると増水の本日、
点在する河原は僅かで狭くワン・ポイントのみ、
加えて・・・曇り空なのですがメチャ暑いのです。
梨ノ木橋と記された木製の橋、
その上で思案に暮れていると、一台のスクーターはおばちゃんから。
「どうです、釣れますか?」
・・・年上は同性から受けの良い小生なのですが、
まま、異性でもお歳上からは快くお声掛けを頂くのです。
頂けないのは、ご妙齢な異性からのみ。
斯様な星の元の生まれつきで、世の中を渡り歩いているのです・・・
「いや~、どうしようか、迷っているところで。」
「私も若いころは、釣りをしてね・・・」
え?意外なお言葉が。
「この辺りは、あんまりね~。
本山宿においしいお蕎麦屋さんがあってね、
その奥にキャンプ場があるのよ、
あそこなら入りやすいし、今でも多分釣れますよ。」
ありがとうございます。
親切なおばちゃんに、いいアドバイスを頂きました。
・・・でも、これって、
道場の賄いのお女中さんから、
秘技・極意の所端を教えて頂いた、そんな感じが。
かたじけのう、ござる!
いずれ、頂いたお言葉に従って、本山宿まで引き返します。
そして、着いたポイントが・・・
キャンプ場なのでしょうか?
河原には焚火・飯盒炊爨をした跡が。
それでも親切なおばちゃんのアドバイスの通り、
グランド横は橋の袂から、防獣策の扉からの入渓はとても楽でした。
対岸の木々が曲者も、こちら側は頭上も開け、7m竿なら丁度いい案配。
ふっと目に留まったのが、対岸の枝から降りたロープ下。
増水で本日は誰も居ないのですが、
恐らくはご近所のチビっ子達、その川遊びの場なのでしょう。
ターザンごっこで飛び込むには丁度良い深さの淀みが。
奥美濃流 細糸派の勘が囁きます??
そこに向けて、槍を大きく振り回し・・・
よっしゃ、もう一匹。
う~ん、見事に「小手抜き面」が決まりました。
<午後は奈良井ダムの上流へ>
本山宿に次いで木曽路の旅は奈良井ダムの上流へ向かいます。
翌日は伊那 三峰川の予定なので、いずれ超えるは権兵衛トンネル、
その手前の渓谷になります。
R361は権兵衛街道、その脇を走る林道は、
恐らくがこちらが本家本元の権兵衛街道なのでしょう、
その橋の袂から、竿を5.4mの短竿に持ち替え入渓します。
午前の木曽路沿いの奈良井川とは大きく違い、
標高が高いせいもあるのでしょう、同じ奈良井川でもとても涼しいです。
流れる水も冷たくて、とてもきれいです。
暫しの間、修行を忘れ、ぼ~っと、渓涼み。
あまりに渓谷美がきれい過ぎ、撮影のカットばかりが重なります。
さて、気を取り直して、武者修行に。
仕掛は0.7号が2.5mのチョウチン仕様にて。
モグラ叩きの要領で、
ここはと思いポイントを、ひとつづつ、ひとつづつ、
下流から上流に向かって基本は対岸、丁寧に攻略・探りを入れて行きます。
して、結果としては・・・
アタリは幾度もあれど、ここも針掛かりが無くて。
遡行をすれば足元をさっと走る黒い影が。
間違いなく居るには居るのですが、
その技、使い手はまるで忍術は隠れ身の術?
酷いとブドウ虫のみ持っていかれ、もう、処置無し!?
・・・無念、胴を一本、取られました。。。
まあしかし、
負け惜しみでは無いですが、
今朝から暑い中で張り切り過ぎました、
少しここではクールダウン、今少し渓谷美を堪能して・・・
<権兵衛越えれば、そこは伊那谷>
ひとしきり、奈良井川の最上流部で涼んだ後、
明日の下見は伊那 三峰川へ向かいます。
R361の長い長いトンネルは権兵衛トンネル、
そこを抜ければ雄大な中央アルプスの中腹、
伊那谷の町が遥か眼下に見渡せます。
・・・面白いのは車外温度の変化なのです。
トンネルを抜けた直後は20℃、
長い急坂を下りながら、谷底の町が近づきます。
それと共に、温度は21℃、23℃と急上昇、
ものの10分で伊那市街まで下るのですが、
気温は何と28℃と一気に変化、谷底の町は暑いです。
その伊那市から高遠町経由で三峰川の黒川へ。
しかしながら・・・
残念ながら三峰川とその支流 黒川は河川工事の真っ最中、
色も濁りが入り、とても釣りが出来る様子では無さそうです。
恐らくですが、この広い石河原、
日光の照り返しが厳しく、こりゃ、暑さ的にもムリかな・・・
さて、困りました。
一旦、高遠町まで引き返し、今日の汗を流しに温泉へ。
温泉に浸かりながら、明日の釣行行先は「一人作戦会議」も、
その前にもうひと汗は車中泊準備を。
・・・海には「磯の香り」があるのですが、
渓流にも「川の香り」があると思うのです。
こう、何と申しましょうか、
寝袋の敷かれた座席下は防水マット、
そこに置かれた濡れたたも網や友舟から、
その「川の香り」が立ち登り、そんな中での就寝です。
蒸せる夜はまま寝苦しく、
冷える夜は熟睡も、お腹が冷えて翌朝の腹下り?
家内に言わせると、まるで罰ゲームみたい、
と車中泊釣行を笑うのですが、
自分はそんな車中泊釣行が面白くて楽しくて。
・・・そこは、感性の違い、なのかも知れませんね。
さて、明日の目的地ですが、「武者修行」を目的に旅へ出たものの、
本日の奈良井川、
素敵な旅情に渓谷美は楽しめましたが、
釣果・勝敗としては、今一つ、なのでした。
・・・ここは、やせ我慢を止めて、
勝手が分かるも久しぶり、木曽 末川へ転舵することに。
(もう、軟弱者の至り、なのです、ハイ。)
<木曽 開田高原 末川>
昨晩は一旦下った権兵衛トンネルを再び登り、
車中泊サイトは毎度の開田高原大見沢駐車場にて。
前夜と違って車内温度は24℃、湿度は高めの57%でしたが、
やはりそこは二日目の車中泊、疲れていたのでしょう、
運転席側から入る夜の高原の風は涼しく、
とても良く眠れました。
朝の身支度をしている途中から雨が降りだして。
渡合の集落はその少し上流、末川はやはり増水していました。
川面を流れる朝霧。
流れは太と目・激し目ですが、
そこは勝手がわかる末川のこの辺り、
無理の無い範囲で立ち込んでも釣りは可能です。
開始早々、朱点がハデ目な木曽アマゴ、5寸モノが・・・
勝手が判るからでしょうか、
昨日の奈良井川と違い、流れの変化が豊富で、
仕掛けを刺すポイントが分かり易いような感じがします。
・・・「突き」が一本、決まりました。
・・・つばぜり合い、一歩引いて、胴が一本!
・・・これは掛かった際に尺モノかと思えたくらい、
高活性の8寸モノのアマゴは、踏み込んでの「払い面」です。
改めて、川の勝手が判ると、とても有利です。
・・・いつもの渓流にいつものポイント。
それに固執してしまう理由、やっぱり納得ですよね。
雨も上がり、ちらほら、青い夏のお空が覗き始めました。
こうなると標高の高い木曽 末川も暑いです。
今回の武者修行は釣行の旅、
二日目の末川は勝手が判るも2年ぶり、
そんなことから、まあまあ、目的は果たせたのかな?
お盆休みにはまたどこか、未知の渓流で腕試し、いえ、運試し!?
帰路は開田高原を横切って西野川沿いに。
柳又の展望台からの御岳山、やっぱり半分雲に隠れて。
武者修行も良いけれど、眼下の西野川、ここにも来たいところです。
<データ>
●7月19日 奈良井川
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :7.0m 渓峰尖
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :7.0m 渓峰尖
:5.4m 天平(奈良井ダム上のみ)
仕掛 :針 吉村7号
錘 B号
仕掛 :針 吉村7号
錘 B号
天井糸 0.7号 1.5m
水中糸 0.3号 4.5m
:0.7号 2.5m(奈良井ダム上のみ)
釣果 :ヤマメ 7寸 1匹
釣果 :ヤマメ 7寸 1匹
6寸 2匹
気温 :20~24℃
天候 :曇り
表層水温 :18℃
天候 :曇り
表層水温 :18℃
月齢 :13.2
●7月20日 末川
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :7.0m 渓峰尖
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :7.0m 渓峰尖
仕掛 :針 吉村7号
錘 2B号
錘 2B号
天井糸 0.7号 1.5m
水中糸 0.3号 4.5m
釣果 :アマゴ 8寸 1匹
7寸 2匹
6寸 3匹
5寸以下 数匹
イワナ 7寸 1匹
気温 :18~22℃
天候 :雨まま曇り・晴れ
表層水温 :16℃
天候 :雨まま曇り・晴れ
表層水温 :16℃
月齢 :14.2
8 件のコメント:
こんにちは!
長野県の河川への釣行、お疲れ様でした。
峠を越えるとそこはヤマメの領域!日本の川は面白いですね。
木曽のアマゴも奈良井のヤマメも良い面構えで小坂や長良川とは違いますね。
三峰川まで行ったのに残念でしたね。
近くの松川、片桐松川など若い頃にやった川を思い出しました。
夏場の車中泊は疲れることが多いのですが、楽しいですよね~!
またの釣行記に期待しています。
アサシンさん、こんにちは。
本番を日程的に下見ができる三峰川支流黒川として計画した今回の釣行でしたが、またしても粗忽者は事前調査が成っていませんでした(笑)。黒川では工事事務所の方に上流の小黒川を勧められ、そちらも見て回ったのですが、奈良井川の上流以上に山岳渓流、車止めから深く徒歩で攻め入る必要がありました。
しかしこれも、行ってみなけりゃ判らない、いい勉強でした。次回のお泊りはお盆休み、さて、どこに向かいましょうや???
こんばんは!
奈良井川/末川の武者修行釣行
お疲れ様でした
行ったことのない奈良井川ですが
木曽路にあるのにヤマメの川なんですね
勉強になりました
小生も7/19に
吉田川に行けました
新仔アマゴと戯れつつも
何匹かは7寸頭に
キープサイズ以上が釣れて
楽しかったです
梅雨も明けて夏本番
体調に気を付けて
頑張りましょう!
白いワゴンの男
白いワゴンの男さん、こんばんは。中山道は木曽路、鳥居峠を越えればそこは日本海側、ヤマメの領域になるそうです。長良川と庄川の関係と同じですね。お忙しいと伺っていた今月ですが、郡上への釣行が叶い良かったですね。季節は新子ががんばる真夏、これからが暑さも本番です、お体にご留意なさって、お互いに乗り切りましょう。
こんばんわ.
奈良井川周辺まで行かれたのですね.
凄く遠方です.
私はいった事ないです.
紹介ありがとうございます
末川の口まで行ったかな.
それも竿を出さずに退散してきました.
初見山で好釣果ですね.
本流っぽい川は難しくって,私はあまり竿を出しません.
魚影は濃そうでしたか?
patchitupさん、こんばんは。初めての川は奈良井川、親切なおばちゃんのアドバイスでどうにか及第点で逃げ切れました。すてきな渓流でも、いつも初めての流れでは、こんな顛末です。でも、通えば釣れるポイントも判ってきて、釣果もあがるのでは?秘めたポテンシャルは感じました。二日目の末川も、思えば最初は悲喜劇でした(笑)。懲りずにまた、武者修行の旅に行ってきます。
こんばんは
新規開拓お疲れ様でした!
チャレンジ精神が凄いですね👍
ただ見た感じでも分かりますが
、水が高すぎでしたね〜😅
ちょっと自分なら諦めるかも
そして谷へと🚶
何はともあれ釣果出て良かったですね😍
渓流は禁漁期間が早いので、じゃんじゃん出かけてください♪
もっさん
もっさんさん、こんばんは。新規開拓の武者修行?は木曽路の旅でした。奈良井川では四苦八苦しましたが、仰るとおり逃げ込んだ谷は権兵衛街道沿いの最上流部、とても涼しく、水もきれいでした。これからの季節は木陰の渓谷ですね・・・当方、不得意なポイントなのですが(笑)。
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